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ひっそりヲタなはなし。 えば熱復活中(ミサ加持限定)。 ブログ内全ての無断複製及び転載を禁じます。
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「ね〜艦長さん」

「何よ」

「俺もヴンダーに乗りたいな〜」

「いっつも勝手に乗って来るじゃない」
「今更なに言ってんのよ」

「…コースターに名前乗ってない」
(しかも日向の名前が三番目)←ここ独り言

「これって正式なメンバーじゃないってことだろ」

「だって加持くんの持ち場ないでしょ」

「そんなのどうとでもなるだろ」

「あ〜そうだよな〜」
「艦長さん、シンジくんを助けるのに忙しかったみたいだしな」

「そ、それは加持くんがQに出てこないからじゃない」
「どこにいるんだか、全然わからないんだもの」

「心配した?」

「仕事してたんでしょ」

「心配しなかったのか?」

「だっていつもいないじゃない」

「…じゃ」
「寂しかった?」

「そ、そんなの知らないわよ」

「酷いなぁ…心配もせず寂しくもなかったのかよ」


「………」
「………」
「………」

「ばっかじゃないの!」
「そんなワケないじゃない!」

「いっつも会いたい時にいないクセに!」
「危ないことばっかりしてるクセに!」
「勝手なこと言ってんじゃないわよ!」


「ごめん」

「じゃさ、俺を正式にヴンダーに乗せてくれる?」

「…好きにすれば」

「コースターにも名前入れてくれる?」

「管轄外だから知らないわよ!」


その後のいちゃつくふたりは想像して下さい(逃走準備)
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大型戦艦の艦橋になる予定の空間
その一番上のデッキに二人の女性が休む間もなく動いていた。

整備を担当するリツコは次々と突貫工事で据え付けられる
コンピュータの整備作業を行い
指揮官であるミサトは空間全体を見て指示を出している。


「どれ位経ったかしら」

リツコは目の前のコンソールパネルをチェックし
手元のタブレットに書き込みをしながら言った。

ミサトは厳しい顔を崩さないまま視線をリツコに留め

「…半年ね」

一言、低い口調で答えた。

「そう…その前は二ヶ月音信不通だったわね」
「今回は長いわね...今ご…」

「…申し訳ないけれど」

ミサトは静かに、けれどきっぱりとした口調でリツコの話を遮った。

「…この話はやめてくれる?」

リツコは彼女の顔に暗い影を見る。

「分かったわ…」

そう答えると時計を確認して
彼女はすっかり口数少なくなった古い友人を気遣う。

「そろそろ時間だし、上がった方が良いわ」
「後は私が1人で大丈夫よ」

ミサトも時計を黙視し、デッキの下を確認した。

「悪いけど、そうさせてもらうわ」

彼女は感情を消した声を吐くと、そのまま部屋を後にした。


++++++++


ミサトは自室に戻ると、休憩することなく机に向かい
パソコンのモニターをに向かう。
しかしその目は別のものを見ていた。

半年…と即答出来る自分に弱さを感じる。

いつもひょっこり姿を見せていた加持。

一緒に過ごすことの出来る僅かな時間は
ミサトの支えになっていることは間違いなかった。

一旦姿を消すと、どこにいるのか、生きているのか分からない。

そして今回はその期間が長い気がする。

それでもミサトは強く思う。


(わたしは彼を待ち続けるだけの生き方など、決してしない)
(だから最前線で戦い続けることを、選んだんだもの)
(決して諦めない、未来も、貴方も)


そんな、何度も心の中で誓った言葉を呟きながら
痛い程に拳を握りしめ、睨むようにモニターを見つめていた彼女は
急にあたたかいぬくもりに包み込まれた。


++++++++


「そろそろ交代するわ」

休憩時間を終えたミサトは、リツコの背中に声をかけた。
打ち込み作業に没頭している彼女は手を休めず答える。

「もう少し仕上げてから仮眠するわ」

一段落付いてミサトの方を見ると
彼女の胸のペンダントが消えていることに気がつく。

少しだけ考えて…理解する。


(…そう無事だったのね)


リツコはホッとした、それでいて薄い笑みを浮かべると
すぐに仕事の顔に戻った。
「よ、待ってたよ」

「時間通りね」

「先に来てるから少しびっくりした」

「いつも待たせてばっかだもんな」


「どこへいけばいい」
「呼び出したのは貴方よ」

「そうだな...」


「学生の時以来よ、ここに来るの」

「俺もさ」

「なんだか懐かしいわね」

「ああ」


「ね…加持くん」
「わたしのしてることって何なのか」
「…わからなくなっちゃったわ」

「今回のことで思い知らされた」

「シンちゃんは助かったけれどエヴァは制御不能」
「そもそも何で助けられたのか分からない」

「14歳の時に負った傷をわたしも持っているのに」

「この世界で何が起こっているのか」
「貴方は知ってるんでしょ」
「だからわたしは貴方の呼び出しに応じた」


「…そんなの口実なのよ」

「本当のことを言うと」
「わたし貴方からアポの連絡をもらった時ね」

「今回のシンちゃんのことも」
「NERVのことも」
「わたしのすべきことも」

「全部吹っ飛んじゃったのよ」
「貴方の声を聞いただけで」


「…こんな時なのに」

「最低…ね」


「…いいのか」

「充分待たされた俺にそんなことを言って」

「8年間片思いだったんだ」
「もう遠慮はしないよ、葛城」


「あ」
「わたしまだシャワー浴びてない」

「いいから」

「だって」

「少し黙れよ」


「…リツコは今頃」
「いやらしい女だって軽蔑してるわね、きっと」

「情欲に溺れている方が人間としてリアルだ。少しは欺けるさ」

「うちの諜報部を?それとも碇司令やリツコ?それとも私?」

「いや自分を」


「他人をでしょ」

「あなた、人のことには興味ないもの」
「そのくせ寂しがる」

「…ホント、お父さんと同じね」


「煙草…まだ吸っていたんだ」

「こういう時にしか吸わないわ」
「だから、知ってるのは加持君だけよ」

「…そいつは光栄だな」


「で、人類補完計画、どこまで進んでいるの?」
「人を滅ぼすアダム、何故地下に保護されているの?」

「…それが知りたくて、俺と会ってる」

「それもあるわ。正直ね」

「ご婦人に利用されるのも光栄の至りだが、こんな所じゃしゃべれないよ」

「今は私の希望が伝わればいいの」
「ネルフ、そして碇司令の本当の目的は何?」

「こっちが知りたいさ」


「あん…もう、誤魔化さないで…」



「あっ…ちょ、ちょっと、変な物入れないでよ」


「やだ、こんな時に…何?」

「プレゼントさ、8年ぶりの」
「これが最後かも知れないがな」


「…加持くん?」

「受け取ってくれれば良いよ」



「じゃ、またね」

「ああ、また後で」


今更20話補完描いているのでした
いちゃつくシーンが2回あるけどカット(笑)

(顔)漫画にするとページ数結構あるんだけれど
文章にするとあっという間に終わるなぁ...
いいんだ、切なくてもいちゃついてる2人が描きたいから
昔いろいろあって描けなかったネームを
今更ですがきちんとカタチにしようと思っているのでした
「ローソク出ーせー出ーせーよー」 
「出ーさーないとー かっちゃくぞー」
「おーまーけーにーひっかくぞー」

(…あれ、なんでローソクって言うのかな) 

(実際にもらうのはお菓子なのにね)


幼かった、夏の日。


七夕には提燈を持って、こんな歌を歌いながら

友達と町内会の家々を回った。

そこでもらったお菓子が袋一杯になるのが嬉しかった。
帰りに星空を見ながらそのお菓子を食べたことを思い出す。


(それにしても短冊…何書けばいいんだろ)


ミサトのデスクの上には、シンジに渡された七夕用の短冊が何枚か
6月もそろそろ終わりにさしかかり、シンジは七夕飾りの準備をしていた。


「アスカ、やったことないっていうし」


相変わらず衝突ばかりしているシンジとアスカだったが
お互いのことを気遣い、思いやる気持ちがあることを
ミサトはよく分かっていた。

今度のことも故郷ドイツをを離れ、日本で任務に就いているアスカに対して
少しでも楽しんでもらいたいという、シンジの気持ちからなのだろう。

それにしても子供の頃とは違って、いざ何か願いごとを書こうとすると
自分でもびっくりする程に、現実的なことしか浮かばない。

使徒の殲滅、とか
安月給何とかして、とか
ゆっくりお酒を飲みたい、とか
温泉に行きたい、とか


(何か夢がないなぁ…)


自分が仕事漬けの日々を送ってると、改めて実感するだけで

結局書いたことと言えば


『みんなが元気で健康でありますように』


という平々凡々な文句だった。


もっと夢があったり色気がある話とか…はないかと思う。
でも、流石に30歳まで結婚とか冗談で済まされないだろうし
…と、思うとため息をついた。


(結婚なんてする気ないか)
(そいえば、結婚式もすぐだっけ)


大学時代の友達は30歳を前にどんどん結婚していく。
もう残っているのは自分とリツコ位だった。


(でも、そういう願望ないし)


心の奥底に残っている古い傷跡が

チクリと痛んだことに、ミサトは気づかない振りをした。



「あ、ミサトさんも持ってきてくれたんですね」

ミサトが提供した作戦部の予備会議室で
シンジは沢山の折り紙に囲まれて、器用に七夕飾りを作っていた。
同居している家での家事もそうだが、何でもそつなくこなすシンジに感心する。


「急に忙しくなったら困るし、渡しておこうと思って」

「ありがとうございます、一枚だけですか?」

「こう見えても欲がないのよ」

「じゃ、家にも飾りたいのでもう一枚だけ書いて下さい」


シンジは新しい短冊を差し出した。

シンジが作業している作戦室の大きなテーブルには、かなりの数の短冊が集まっていた。

ミサトは何冊かに分けられ、綺麗に並べられた短冊の束の一つを手にとって読んでみた。


『家内安全、火の用心、無病息災、一家団欒』

『彼女が欲しい』

『長期休みが取れますように』


(やっぱり子供の時みたいに、夢を書いてる人はいないか)


人類の存亡をかけた戦いを強いられる職場にいれば
誰でも現実的になるのだろう。

けれど、ミサトはそんな短冊に書かれたささやかな願いに
だれもがしあわせになることが出来れば、と思うのだった。

束を元の場所に戻そうとすると
ふと、見覚えのある字が目に入り、その短冊を手に取った。


『作戦部長殿と天の川が見れますように』


(何よ、これ)


職員から集めている短冊は、無用なトラブルを避けるため

名前を入れないルールだったが、ミサトには誰が書いたかすぐに分かった。


「あのバカ…」


全く鬱陶しいんだから、とミサトは顔をしかめた。

それから彼女はしばらく考えていたが
短冊に『ねがいごと』を書いて、シンジに渡した。


『彦星が織姫に無事出会えますように』


(ま、簡単には出会えないと思うけれど…)


ミサトはクスリと笑うとあの歌を口ずさみながら、部屋を後にした。
「だからさ〜何で持ってない訳?」
「せっかく俺の出番だっつ〜のに」

「うるさいわね」

「おかしいだろ、序とQだけしか持ってないなんて」
「なんで破だけ飛ばすんだよ」
「俺の活躍シーン観たくない訳?」

「そんなシーンなんてないでしょっ」
「とにかくいらないものはいらないのっ」

「…相も変わらず冷たいこって」



「なぁ」

「……まさかあの時飲んだ後の事忘れた訳じゃないだろ」

「何の話よ」

「一緒に飲みに行った時の話」
「お前がすっかり酔っぱらって俺が...介抱して」

「あ、あの時はちと飲み過ぎただけだもん」
「それにあの後自分で歩いたもん」

「そうだったな」
「けど」

「あれはお前からして来たんじゃなかったっけ」

「何よ」

「あ、しらばっくれるつもりかよ」
「…これだよこれ」


「……」

「……」

「……」


「ちょっと!何すんのよっっ」

「何って大人のちゅ〜だけど」
「してたら分かるだろ」

「そ、そんなのアタシからしてないしっっ」

「なんだよ、やり逃げかよ…酷いなぁ」

「やり逃げって...あたしからしてないと思うし…多分」

「そうかな〜違うと思うけれどな」

「…それに」
「シンジくんにはしたクセに」

「そ、それとこれとは…は、は、話が別よ(旧劇版だし)」
「だいたい、なんでシンちゃんの話になるのよっっ」

「……わからない?」
「ヤキモチ焼いてるんだけれど」



「だって」

「恥ずかしいじゃない…居酒屋で飲み過ぎた自分とか観るの」

「そっかな〜可愛かったけどなぁ」
「誰にでもああいう姿見せるの?」

「ば、ばっかじゃないの」
「そんなワケないでしょ」

「ふ〜ん」
「…仕方ないなぁ」
「じゃこれから確認してみよっか」

「へ?」

「だから破のディスク再生するんだよ」
「で、観た後はあの日と同じことしようか」
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