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ひっそりヲタなはなし。 えば熱復活中(ミサ加持限定)。 ブログ内全ての無断複製及び転載を禁じます。
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2時間の仮眠から目覚めると
ふと忘れていた桜の花びらが目の前を舞った気がした
…ありえないのは分かっている
きっと夢を見たせいだ

桜をもう二度と見ることは出来ないのだろうか
貴方と一緒に見たのはいつの日だっただろう



馬鹿な事を思ったものだ

荒廃した赤い大地、どこまでも続く廃墟、
抜けるような青い空、襲い掛かるブリザード
そして赤い海

これ以上この大地を汚すなと言われんばかりに
人類には入り込む事の許されない数々の場所には
希望なんて見えない

例えこれが人類が滅びを待つだけの
浄化された世界だったとしても
何もしないでその時を待つ事も許されないのだ
少なくともわたしにはその資格は…ない



あの日…一緒に消えても良かったのかもしれない

けれど、わたしも彼も
サードインパクトが起ころうとしている現実を
目の前に突きつけられ
何もする事も出来ずただ見ていただけだ



いや違う

むしろシンジくんに前へ進めと叫んでいた

あの子が自らの意思でエヴァに乗り
あの子が自らの意思で使徒と向き合った

レイを助け出そうとするあの子を止められる訳がない

それはどこか後ろ向きだった彼の行動が
あの非常時とはいえ成長した事を意味している様に思えて
彼の行動を後押しせずにはいられなかったのだ



しかしその行動と引き換えに
地上では沢山の人が消えていった

残ったのは取り返しのつかない現実だけ

結局わたしは生き残り戦い続けている

わたしの父を奪ったものへの復讐は形を変え
悲しみや怒りだけが残り
もう既に何の為に戦っているか明確に答える事は出来ない

けれど目標は決まっている
その為には手段を選ばない
戦い続け必ず完遂する

貴方が示してくれた道をひたすらに追って、追いついて
わたしは自分のさらに想いを強くした



遠い昔日本には四季があった

そしてセカンドインパクト後その四季は消えたかに見えた
けれど一年中暑い夏が続いても
自然は四季を取り戻そうとするかのごとく
少しずつ少しずつ
季節の変化を感じられるようになってきたというのに

あの日今度こそ全てを奪っていった

使徒殲滅戦の中で僅かに見えた希望も
職務とはいえ久しぶりに出来た家族も

…つかの間に過ごす貴方との時間も



貴方と一緒に桜の花びらが舞う夢を見たのは何故だろう

わたし達が出会った日の桜も
わたし達が一緒にいた日の桜も
わたしが見た桜の中の貴方も

最期の桜だった…
いつかわたし達が見た第3東京市の桜も

過去になり、記憶からも消えそうになる程
遠過ぎる想い出となった


きっこの世界のどこを探してももう桜は存在しない


貴方の気配を感じる事が出来ないように
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「しっかし確かに頼んだのに…」
「だ〜も〜今日は発売日よ!」
「発送メールさえ来ないってどゆことよ!」

「ちゃんと頼んだのかよ」

「あったりまえでしょ、何言ってんのよ」

「けどさ、発売日になっても連絡ないっておかしくないか」
「やっぱりちゃんと注文出来てないんじゃないかな」

「ンなワケないでしょ」
「だってこの前は大丈夫だったもんあの加持くんの抱き…」
「いや、その…」

「俺の抱き枕は確かにちゃんと届いてたな」

「…それはあんたには関係ないわよ」

「確かルノーのトランクとお前の部屋に無造作に置かれてたのは見たけど」

「あっあれはリツコがくれたのよ」
「あたしが買うワケないじゃない」

「ふ~んリっちゃんが...へ〜え、ふ〜ん」

「な、なによ」

「2つも買ってくれるなんて嬉しいなぁ」


********


「仕方ない、じゃこっちを出すか」

「何よ」

「じゃ〜ん」
「某場所で購入すると葛城艦長のedyギフトカードが付いてきま~す」

「あ、あんたいつの間に買ってたのよ~」
「それにちょっと、それ返しなさいよっ」

「返すも何も俺が買ったんだし」

「うるさい!そのカードもよこして」

「なんでだよ〜これ目当てだったんだぜ」
「君の特典付きなんて珍しいだろ」
「髪型変わった君も綺麗だしなぁ」

「な、何言ってんのよ、恥ずかしいからよこしなさいよ」

「だ〜め」
「麗しの艦長さんの名場面だろ」
「これは永久保存版」

「それにあの場面…」
「DVD観ながら何でスイッチ押さなかったか詳しく聞きたいし」

「そ、それは〜」

「ゆっくりDVD観ながら話聞こうか」
「っていうワケで今日は帰さないからな、葛城」
「…ペンペン、なんであいつはあたしにちょっかいだすのかな」


「あの時は物凄く腹が立ったのよ」

「だけど今はちょっち違うのよね…」

「一緒にいると楽しいとは思うのよ」


「でもお互い責任ある立場になっちゃったし…もう無理よね」

「あんなに一生懸命誰かを好きになるなんて」
ミサトが起きる少し前のこと

「か~つ~ら~ぎ~」

いつもの様にミサトの執務室に勝手に入り込む
しかし在室になっているはずの部屋の主の姿は見当たらず
これまたいつも通りに突き放す冷たい言葉さえ降って来ない

デスクのパソコンの電源は入っていたが
そこに置かれたコーヒーカップは冷たくなっていた

加持は少しだけ考えてそっと奥にある仮眠室を覗く

「…見つけた」

大の字が変形した様な変な形で寝ている彼女

「しっかしホント酷いな」

分かっているとはいえ加持はミサトの寝相に苦笑いする

一緒に暮らしていた時も加持がいるのをお構いなしに
縦横無尽に布団の中で動き回っていたミサトを思い出した

それは年月が経ってもちっとも変わっていない様で
昔はあんなに苦労したのに何故か今は安心する
目覚めると目の前に少し緩めたネクタイが見える

それにおでこのあたりに覚えのあるちくちくした感触
ほんのり漂う煙草の匂い

…状況を把握するのに3.5秒

(ちょっち待ってこれって…まさか)

仮眠用のベットで抱き枕カバーの箱と
にらめっこししたりそっぽ向いているうちに
寝てしまったらしい

いや...そこまでは良いとして

気がつくといつ執務室に入って来たのか
ミサトに添い寝している加持の腕の中に包まれていた

(…どうしよう)

ミサトは一瞬にして真っ赤な顔になり
加持の方を見ることも出来ない
とにかく現状打破しなければいけないと
その腕を抜け出そうとした

けれど加持は逃げない様に強くミサトを抱きしめた

「コラ、静かにしろよ」
「その枕カバーなんかより俺の方がいいだろ」



さらにつづく...んだろうか
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ヲタ徒然日記。
ミサト@えば中心
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