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ひっそりヲタなはなし。 えば熱復活中(ミサ加持限定)。 ブログ内全ての無断複製及び転載を禁じます。
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「にゃ〜んにゃんにゃん」

リツコのラボの入り口が開くなり
猫の鳴き声の真似をした

何事かとリツコは振り向くと
頭だけ猫の着ぐるみを着た良く知ってる人物が
招き猫の手の状態でリツコに手を振っていた

「・・・ミサトね」

リツコは半分呆れながらモニターに視線を戻した

「え〜もうバレちゃったの〜服まで変えたのにつまんない」

ミサトは頭に乗った猫のかぶり物をスポッと脱いで
顔を左右に振り髪を下ろした

「そんな綺麗な長い足丸出しじゃすぐ分かるわよ」
「だいたい声で分かるし」

相変わらずリツコの視線はモニターに向けられていたが
表情は柔らかで笑みを浮かべていた

「うにゃ〜褒めてるんだかけなされてるんだか」
「声色も変えたのに〜」

ミサトはリツコの横に空いていた椅子に座って
恨めしそうな顔で彼女に寄りかかった

「あら、褒めてるのよ」

最大級の褒め言葉なのに・・・とリツコは笑った



「今日は猫の日なんだって」
「だから猫大好きなリツコにサプライズの予定だったのに〜」

ミサトはせっかく変身したのに〜と口を尖らせながら
猫のかぶり物の中から小さなギフトを出した

「これあげたかっただけなんだけれどね」
「『のせ猫』の写真集だよ〜ん」

リツコの動きが止まる

「え?」

ミサトはそのギフトをリツコに押し付ける

「いやこれって結構前に出たヤツなのは知ってるんだけれどさ」
「ほらあの猫達ががみかん手に乗っけたりしてるヤツTVで観たし」
「リツコが下のコンビニでどうしよっかな〜って顔で見てたの何回か見たもので」

リツコの動きが完全に止まった

そうだった・・・買おうと思う度に知っている顔に会って
スルーしたりして今日まで結局手に入れていなかったのだ
まさかミサトに見られていたとは

あまり綺麗なラッピングとはいえない包み方で
きっとミサトが不器用に包んだのだろうとリツコは苦笑いする
けれどそんなミサトの気持ちが嬉しかった

「・・・ありがと」
「でも猫の日だっていうだけでもらうのも何だか悪いわね」

そんなリツコに相変わらずミサトは拗ね気味で

「何言ってるの」

「ずっとラボに篭りっきりじゃない」
「最近は一緒に飲みにも行ってないし」
「リツコと仕事以外でも付き合いたいじゃない」
「ま〜仕事ではぶつかる事も多いけれどさ」

次から次へと喋るミサトはそんな意図はなかったが
リツコに口を挟ませなかった

「だ〜か〜ら〜笑わせれたらいいかなって思ったの」
「だって最近のリツコ怖い顔ばっかりしてるんだもん」
「もちろん仕事に私情はわたしも挟む気ないわよ〜けどねぇ」

要は自分を心配してくれたって事なのだろうが

相変わらずペラペラと気恥ずかしいことばかり
ミサトにずらっと並べられて
手には大好きな猫の写真集
思わず顔が綻ぶ

リツコは降参した



「ミサト、今日は付き合うわよ・・・いつものラウンジで良ければ」

ミサトの顔がパッと明るくなった
それまでの拗ねた顔からコロッと笑顔になる
子供の様なミサトの表情に
リツコは思わず吹き出しそうにになる
そしてこの目の前の友人の分かり易い顔を見ていたら
思わず余計な事を言ってしまう

「・・・加持くんは誘わなくていいのかしら」

「い〜わよ、どうせどっかで女のコ引っ掛けてるんだろうし〜あのバカ」

一瞬ミサトの顔が膨れ気味になったが
すぐに明るい顔に戻った

「じゃ着替えて来る〜10分後に集合だからねっっ」

ミサトは元気良くラボを出て行った
・・・大きな猫のかぶり物を残して

リツコは苦笑いしながらその猫をひと撫ですると
白衣を脱いで化粧を直しラウンジへ向かった
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